商業ビジネス英語通信文の論理パターン
英米語による商業ビジネス通信文の論理パターン:
アングロサクソン(英米系白人)は、本来、海洋民族であり、農地を持たず、商交渉で生活を支えた貿易民族である。
一般に日本の農耕社会的長い取引で少ない利を共有するため、多少の不利は目をつぶり諦め易い人間関係の中の日本型交渉とは全く異なり、米国人の交渉とは、典型的な砂漠で絨毯を売るアラブ人的狩猟社会の中の、機会あればその時に一気に獲得する分捕り合戦である。
交渉事では、幾つかの戦術を段階的に使い分け、ここぞと自己の取り分の確保を取って、それから情報に応じるという点で、この交渉力こそがアメリカ社会で評価される能力である。
長く世界の外れの極東に居て、漁業、農業だけの貧困小国が、鎖国して、さらに情報ギャップの中で、誇大妄想を発展させ戦争を始め、戦後は、アメリカの反共の楯となることで援助を受けて、自動車、家電で一山当て、急に成金となった甘いお国事情ゆえ、交渉事には殆ど縁が無く、内向きに物つくりには没頭するから、その点では、米国には格好の貿易相手国であった。
日本人と商売する時、貿易では世界的にユダヤ系のビジネスが入り口となる。商売取引の諸段階(商談、契約、注文、履行、決済、輸送、クレーム)で、ドルを用いれば、全ての取引の流れで米国に利益が誘引される。ドル決済、輸送や保険での貿易の標準決済方法のドル取引では、手数料からして米国に利がある。またドル金融については非常に巧みであって、信用状、外国為替など様々な金融システムは、ドルによる金融システムであり、ここでも米国に有利である。
しかし、商売は、豊かな消費力ある国を相手にすることの方が、断然、有利であって、貧しい国を相手にするより利益は大きい。日本は、海外とのビジネスの歴史も短く経験が浅い故、このようなドル取引の複雑さを理解することが重要である。
米国人の典型的交渉パターン例
①「総論では同意、各論では要検討」:
On the whole, YES, However You need a compromise.
このパターンが一般的に多く、総論では同意できるが、各論にブレークダウンす ると全面賛成できない。この条件を検討して修正すれば応じることができ、相互の利益となる。ただし、この検討条件の方が、総論より重要なことが多く、結局、論理のすり替えを図りやすい。
* 総論 で は絶賛 I praise it highly in the general remarks
* どの 点 が優れた 提案 か、具体的に 指摘
I point it out concretely which point is superior suggestion
*しかし 検討 の必要のある 部分 が見られる 。
However , a part needing the examination is seen .
*具体的に 指摘すれば、このようだ。
I point it out to be concrete as follows .
*改善点 へ の提案 Suggestion to a refinement
*永遠の 友情 を誓う I promise the everlasting friendship
②「賛辞のみの拒絶」:Wonderful on your side, But we have no interest,
関心の無い条件での交渉は、門前払い。
同様の褒め言葉だけの繰り返し。
③「敵対による誘引」:You must consent to our proposal absolutely.
相手に真っ向から対立する条件を強気で提示、
応じない限りは話には乗らない。
交渉に不慣れな日本人では客商売の延長で、相手の機嫌を損ねたかと不安になるのが狙い目となる。
(表現論理の流れ)
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