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2015年9月

2015年9月28日 (月)

日本のエネルギー資源貿易政策(17)―交易条件指数から見た石油貿易政策の課題―

日本のエネルギー資源貿易政策(17

交易条件指数から見た石油貿易政策の課題

                                 

(要約)

資源小国、日本の貿易では、特にその最大額の輸入商品は、原油及び石油製品であり、原料、原材料輸入額を、輸出価格、輸出額へ如何に転嫁しうるか、即ち、交易条件を如何に引き上げていくかが、その貿易政策の課題の焦点となる。

だが、多くの非産油国が、精製や石油化学においても、輸入原油を原料として精製、製品化して輸出商品として交易利益を図るのに比して、日本は膨大な石油輸入額を有する一方で、石油精製、石油化学産業の海外移転も急速に進み、国内での生産も乏しくなっていることもあり、石油製品の輸出額が、特に近年は非常に小さく、熱源としてのエネルギー消費に需要を主に依存している。

本稿では、原油価格、そして為替や、輸送コスト、国内実需要、そして仮需要など、変動要因が多岐、複雑に関係する石油市場価格において、輸入価格変動を、如何に輸出価格へ転嫁させていくか、その指標としての石油製品の交易条件指数を概観しながら、日本の石油貿易の趨勢を検討したい。

20087月から原油価格はピークを向かえ、その市況は続落しているものの、交易条件は、悪化の一方であり、為替も近年、大きく円安に振れているため、現時点では、その原料価格低下の利益を円安要因が相殺した状況となっている。

また国際資源市況では、そのドル信用経済の極大化から、急速に経済リスクが高まっており、ドル金利動向に対しても、資源市況変動への極端な影響が見られるようになっている。原油など資源価格が、単に実需要・供給で決定するのではなく、仮需要の変動要因(投資需要では、価格変動が、その利益機会となるため、値動きが著しくなる傾向がある)へ主要因が移行している現況で、日本の石油貿易政策の課題を模索すると、今後の資源市況高への対応力を構築していく必要が再検討されるべきである。

Key Word

石油貿易の交易条件指数、輸出・輸入デフレーター、輸出・輸入価格指数、交易利益・損失、

11.世界石油貿易と日本貿易のポジッション

石油は採掘生産量の約6割強が、この40年の間、平均して輸出されてきた。これは単純には石油消費の約6割は輸入により賄われてきたことになる。石油輸出入の76.7%(2012年)は原油で、23.3%が石油製品である。

石油輸入が量的にも対世界貿易比率でも増大しているのがアメリカと、中国、インド等消費新興地域である。

アメリカの石油輸入は1972-2002年の30年間年平均3.0%で増加してきた。対世界比の比率は1972年の15.8%から2012年の26.0%に拡大した。その他の新興消費地域の石油輸入は1972-2012年の40年間年平均2.9%で増加した。対世界比は1972年の21.6%から2012年の35.1%まで拡大した。この二地域の石油輸入は、2回の石油危機のあった1972-1982年にも増加し続けた。

一方、ヨーロッパ、日本の石油輸入は1972-1982年にそれぞれ30.9%、13.2%減少した。ヨーロッパの石油輸入減少は、経済停滞、省エネ、石油代替に加え、北海原油生産が本格化し自給が増大したことにもよる。両地域の石油輸入の対世界比率はそれぞれ1972年の46.7%、15.9%から2002年の27.3%、11.6%、2012年の11.3%、8.0%にまで縮小した。 輸入拡大地域と輸入減少地域を合計した世界石油輸入は、1972-198213.8%減少したが、その後の増大があって1972-2012年の40年では年平均1.2%で増加した。(注1)

(注1)        データ出所はIEEJ、参考文献(4)

常に増加する世界石油貿易で、近年、石油貿易を減少化させているのは、主にヨーロッパと日本であり、その省エネ技術や、エネルギー熱源の多様化、分散化などが、石油輸入減少の主要因とされているが、その一方で、貿易政策の課題面では、石油精製、石油化学といった石油製品産業が、急速に国際競争力を失い、生産設備が海外移転し、実需がエネルギー消費に集中している現況も考慮されるべきである。

12.日本の石油製品の実需輸出・輸入シェア

2014年の原油及び粗油、石油製品について、日本の貿易・輸出入額(財務省通関統計)をみると、輸出では、鉱物性燃料、石油製品 ほか輸出額 15,214億円、輸出総額に占める石油製品の比率 2.1%となっている。また石油製品の輸出は配合飼料などと同様、国内希少商品故、輸出規制を受けるが、精製後、軽油などは日本の厳しいディーゼル車規制により、極端に国内需要が少ない為、韓国などへ余剰分を輸出という特殊な貿易構造をしている。

一方、輸入額 276,881億円、輸入総額に占める率 32.2%となっており、非産油国では世界最大、産油国を含めて世界第3位の輸入国となっている。

嘗ての日本石油産業は、精製を初め、国内数箇所に世界最大級の石油コンビナート・コンプレックス、エチレンセンターを擁し、石油精製業、石油化学業においても、石油製品の国際輸出競争力を有しており、石油製品輸出を盛んにしていたが、相次ぐ海外への産業設備移転が図られ、石油製品だけでの輸出・輸入比率、交易条件は、極端に低くなっており、熱源エネルギー消費を主に、原料輸入、他製品への加工、他製品での輸出の形態となっている。

世界石油貿易の中での日本のポジションでは、日本のGDP比率で石油輸入比1.7%となっており(注1

1(平成26年度経済白書p105http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/pdf

一国単位としては最大比率を有している。そのため、GDP増減要因の第一位の主要因とされている。特に資源,エネルギー輸入の世界貿易に占めるシェアは,2013年では,石油14.1%,他石炭26.3%,鉄鉱石41.1%,大豆16.0%等、極めて高い割合となっている。

(図表12) 輸入額に占める原油、石油製品比率

1990
輸入総額

  338,552億円

2000
輸入総額

  409,384億円

2010
輸入総額

607,649億円

2014
輸入総額

85兆 8,865億円

輸入対総額シェア1位 

原油及び粗油  13.5%

輸入対総額シェア1

原油及び粗油  11.8%

輸入対総額シェア1

原油及び粗油   15.5%

輸入対総額シェア1

原油及び粗油    16.2%

輸入対総額シェア3位  

石油製品       4.1%

輸入対総額シェア8位 

石油製品    4.1%

輸入対総額シェア8位 

石油製品    2.6%

輸入対総額シェア6位  

石油製品    3.2%

出典:各年度 財務省統計

戦後、日本の経済成長と時期を同じくして石油価格の大幅な上昇に伴う生産コストの上昇、生産技術の変化への対応の差違等に起因する先進工業国間の競争力の相対的変化があり、国際貿易の輸出ポジショニングにおいても日本は石油精製・石油化学製品化という分野で比較優位性を失い、国際競争力を低下させてきた。

13. 日本の石油製品貿易の交易条件

上掲、日本の石油等、鉱物性燃料の輸入額は、近年、年間平均でも約28兆円近いが、円安という為替要因を除けば、昨今の原油値下がりを受けて急速に交易条件が改善している。

したがって、石油輸入価格が例えば、1割下がれば、相応分の所得が海外からもたらされることになる筈であるが、原油価格は海外からの所得移転である一方、また近日の、円安で交易条件が悪化しているのは、輸入価格の上昇幅が輸出価格の上昇幅を少し上回るためであると考えられる。

 以下、(図表13-1)では、日本向け原油CIF価格の推移と世界一次エネルギー(石油)消費の関係を示したものである。

         (図表131) 近年の原油CIF価格の推移

                      (出典、参考文献13

日本では、前掲、石油製品輸出額が極端に少なく、そのため、原油市況安は輸出価格には影響を与えず、輸入価格の値下がりの影響が大きいため、その原油値下がり効果は遥かに大きい。変動比から見ても、原油価格の交易条件に与える影響は為替レートより大きいことが分かる。(注2

(注2

「円安vs原油安の経済学:鍵は「交易条件」」富士通総研オピニオン 20141216

http://www.fujitsu.com/jp/group/fri/column/opinion/201412/2014-12-3.html

(図表132)資源国と日本の交易条件の変化 

(出典 「過剰マネーと利子率革命:国際連帯税フォーラム」 内閣官房内閣審議官 水野和夫 平成24512日 P16

交易条件と石油の輸出入価格の変動は、大きな相関関係があり、石油価格の値上がりが、産油国に与える利益と、非産油国が失う損失は、相反関係にある。

また交易条件は、デフレータとして輸入物価への石油輸入価格の転嫁が進むことを前提にしている。また交易条件指数とは輸入原材料価格の変動、即ち対外ドル支払い増減分が、どれだけ、その輸出価格に転嫁できたかを見る指標、輸出デフレーターに対する輸入デフレータの比率指標であり、石油製品輸出の極端に少ない日本貿易の場合、特殊要因として考慮する必要がある。

但し、日本では輸出入デフレーターは、内閣府「国民経済計算」による数値であり、また輸出入価格指数は日本銀行が独自に公表しており、統計趣意もやや異なり、データ共有は図られてはいない。

本稿では、輸入デフレーターで石油輸入を時系列に概観すると、長期的な価格上昇は確実な要因であり、今後、著しい国内需要の減少化が見られることを、ここで指摘したい。

(図表13上段)では、資源国を100とした場合の無資源国(輸入国)の交易条件を示している。

アメリカ(自給は平均40%程度であるが、2014年にほぼ100%達成の見込み)、中国(2002年から原油輸入国になったものの自給率は50%を超える)など産油先進国と異なり、日本は全量輸入であり、貿易依存率は非常に高い為、石油価格変動が、産油国よりも、値上げにも、値下がりにも過度な交易条件の増減振幅が見られる。

(図表133) 石油資源国と日本の交易条件の対比 

(図表134) 石油価格と日本の交易条件の対比

(出典 「過剰マネーと利子率革命:国際連帯税フォーラム」 内閣官房内閣審議官 水野和夫 平成24512日 P14

また長期的に見て、石油市況は確実に値上がりしており、今後の多少の値下がりはあっても、世界経済の成長と石油消費は、比例している。極めて例外的であった、日本の高度成長期の安価な石油市況の時代は、再現されることは、まず無い。

すると(図表13下段)に見るように、日本の石油貿易では、輸出デフレーターの増加要因が極めて少なく、資源高騰化による輸入デフレーターが低く抑えられることから、現在の日本の貿易収支の赤字化は、交易条件指数の低下にも例証され、2010年からの貿易赤字は、構造的な問題であることになる。

21.日本の石油貿易での交易条件指数

近年の日本の貿易交易条件指数から、その貿易推移を見てみると(図表13 資源国と日本の交易条件の対比・下図:参照)2002年以降、指数は低下傾向をもち、2008年では(2000年=10068.294年以降で過去最低となっている。円安要因が、2011年後半期から、有利化して、輸入デフレーターは、急激に下降しており、貿易収支も好転の契機を持つ筈であるが、2014年前期からの原油安であっても輸出デフレーターは上昇せず、交易条件は、不利化し、そのため、貿易収支も悪化している。一般(注4)には、交易条件悪化による産業内貿易比率の高まりや、生産設備の海外移転とブーメラン効果による国内産業衰退化とも議論(参考文献13)されている。

 その主な要因は、価格の需要弾力性の比較的低い石油製品では、製品差別化や、付加価値化が困難であり、APIに代表される製品仕様の世界グローバルスタンダード、また世界取引市場マーカーにより、取引共通化が強く市場に統一化され、価格競争が極めて激化する傾向があるためと考えられる。

 また内閣府国民経済計算によると、輸入資源高の影響により、交易損失は2002年以降拡大を続け、2005年は年率換算10兆円超え、2008年、そして2012年以降は28兆円に上る交易損失を計上している。

 交易条件指数は、一度、好転すると継続発展し、悪循環に陥ると急速に交易損失が極大化する傾向がある。

しばしば円安にも関わらず、貿易収支の赤字が増大化する事象が問題となるが、現時点での日本貿易の輸出デフレーターの低下傾向から見て、グローバル化による世界市場共有化、統一化の動きによる、輸出価格競争が厳しくなっていることが、その主要因であろう。

(注4)グルーベル=ロイド指数(GL) Xiはある国の産業iの輸出であり、Miはその輸入である。この指数はある国の産業の総輸出とその他の国からの総輸入に基づいても算出され、また二ヶ国間での産業iの相互貿易を示す。この指数はある産業の比較優位を示す指標であると解釈されている。(次稿に扱う)

22.日本の石油貿易政策の問題

交易条件指数から見て、原油、そして石油製品といった石油貿易の価格変動は、国民所得(内閣府)の増減に大きく影響があり、近年は、多少の原油安の現況があれ、為替動向で円安要因がオフセットし、巨額の所得が海外移転して、流出していることになる。

前掲、貿易政策の課題面では、石油精製、石油化学といった石油製品産業が、急速に国際競争力を失い、生産設備が海外移転し、石油産業自体が衰退化し、実需がエネルギー消費に集中している現況も考慮されるべきである。

グローバル経済の拡大化、そして価格競争激化は、その産業としてのコアが、付加価値付与であった日本の石油産業を厳しく追い込んだことになる。

従来、消費地生産主義という、英米オイルメジャーが旨とした、世界的な石油産業の分業化、地域分散化政策が、日本の石油産業の発展基盤として存在してきた。

だが、グローバル化の波は、国際価格競争力に乏しい日本の石油産業には、不利化して、日鉱、日石の経営統合による最後の元売り新日石への産業集約、2012年エクソン・モービルの日本撤退決定、2014年シェルオイルの日本市場撤退決定と出光石油への経営譲渡など、日本を取り巻く国内石油産業の衰退化の動向が昨今、著しくなってきた。

日本から石油産業が海外移転し、いずれ投資進出国で現地化され、日本から産業設備が失われることで、実際に原油を原料輸入し、加工、付加価値を付与するといった実需を失った経済では、設備(ハード)や技術(ソフト)といった生産要素と、需要に乖離が生じ、消費や投資だけが関心課題となる。

貿易政策が国民経済から切離されて、グローバル企業の収益ベースに、産業の基礎を置く時期を迎えている。

(引用文献、引用サイト及び参考文献)

1)経産省経済白書平成26年度版www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/pdf/h18/h4a  経産省 平成265

2) 内閣官房内閣審議官水野和夫「過剰マネーと利子率革命」国際連帯税フォーラムP14‐p16 平成24512日 

3)松本成一郎「米国石油産業にみるイノベーション」みづほ銀行産業調査部

「米国のイノベーション創造力Ⅱ-2.」P123-P133      平成263

4)藤目和也「石油危機から30年で世界のエネルギー需給・貿易構造はどのように変化したか」(財)日本エネルギー経済研究所 IEEJ 200310

5) 世界銀行「原油安が大半の途上国に恩恵をもたらす  世界銀行グループ」2015115日報道記事http://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2015/01/07/most-developing-countries-benefit-oil-price-slump-world-bank-group

6) 石油連盟「今日の石油産業2014 - 石油連www.paj.gr.jp/statis/data/data/2014_data.pdf

7) 経済社会総合研究所「中国対外貿易の主な特徴及び将来の展望」 経済社会総合研究所www.esri.go.jp/jp/prj/int_prj/2010/prj2010_03_10.pdf

8) 日本総研調査部 マクロ経済研究センター「新興国がもたつき、緩慢な回復にとどまる世界経済― 貿易取引の停滞が新興国の成長を抑制 ―」No.2014-41 2014121

9) Irwin, D.A.Managed Trade: The Case Against Import Targets Washington, D.C.:

The AEI Press.1944

10) Krugman, P.R.Strategic Trade Policy and The New International Economics

Cambridge

, The MIT Press.1987

11) 日本関税協会「外国貿易概況」日本関税協会

12) 佐々波楊子「国際分業と日本経済」東洋経済新報社1980

13)一橋大学金融研究所「わが国の国際貿易の実態とその評価—パネルデータによる貿易構造の分析—」平成5 8 1

14) 久保田 宏「貿易赤字の続くなかでの原油価格の急落」IEEI 20154

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