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2010年12月12日 (日)

ロシア貿易の動向

ロシア貿易では、特に資源輸出(主に欧州、中国)とハイテク技術輸入(主にドイツ)が特徴である。資源相場の変動により、貿易収支は大きく影響を受け、外貨準備高不足からデフォールト(対外決済不能)となり、ルーブル暴落が、かつてはソ連解体の大きな要因となったといわれる。貿易パターンでは、一次産品の輸出と工業製品輸入という途上国貿易パターンである。しかし此処にも中国貿易の影響が色濃く、石油資源の輸出入では、両国の強い結束が伺われる。特に石油貿易での中国の台頭はロシア貿易の大きな牽引約となっている。

(ロシア貿易の最大相手国:ドイツ)
 ロシアの最大貿易相手国はドイツ。ロシアの対外貿易高に占めるドイツの割合は、約9%である。(内訳はオランダが8.7%、中国が7.5%、イタリアが7.1%、ウクライナが5.7%、ベラルーシが4.8%)
 一方、ドイツの対外貿易高に占めるロシアの割合は3%である(12番目)。
この6年間で、貿易高は3.5倍に増加し、2008年1-10月の取引高は過去最高の580億ドルとなった。
(40%増、2007年通期は528億ドルだった)事前評価によると、2008年通期としての露独貿易高は630-650億ドルになる見通しである(2008年通期におけるロシアの総貿易高は7637億ドル)。2002-2008年の対独貿易増加率は、年平均25-35%であったが、金融危機による悪影響を考慮に入れると、2009年には10-15%程度に減速するものと予測される。
在ロシア連邦ドイツ特命全権大使のShmid氏は、ロシア経営者協会のLitovchenko理事の下で開催されたロシアを代表する経営者連との会談の席で、(ドイツはハイテク製品、ロシアは資源を輸出)、輸出は大きく落ち込むが、これにより、ドイツの2009年GDPは年率2-4%減となる見通しであると公表。

(エネルギー資源と工業技術の相互貿易)
シーメンス、ダイムラー、フォルクスワーゲン等の大企業や大手化学会社ランクセスは、すでに、今後の対露投資を決定しており、エネルギー協力の拡大も非常に積極的に行われている。近々、ロシアエネルギー省とドイツエネルギー局(DENA)は、露独共同のエネルギー機関を創設する。同機関は、エネルギー効率、及び、再生可能エネルギー分野における各種プロジェクト・キャンペーンの提案・運営を行い、エネルギー政策の策定にあたっての諮問機関ともなる。ドイツの対露直接投資残高は、2008年10月1日時点で149億ドルと、キプロス、オランダ、イギリス、ルクセンブルグに次ぐ5位である。外国投資の全体に占める割合は6%で、そのうち、直接投資が55億ドル、ポートフォリオ投資が2400万ドル、その他が94億ドルである。
こうした対策により、ドイツでは、消費者市場の危機は認められておらず、失業率もわずかな上昇に止まっている。この他、ドイツ政府の金融危機対策としては、公共建築物の修繕、環境保全に取り組む企業に対する資金援助、教育プログラムの支援が挙げられる。また、9年以上の年数が経った自動車を廃車した所有者には、政府から燃費の良いエコカーを買うための助成金2500ユーロが支給される。この環境保全プログラムは、同時に、自動車産業・雇用をサポートするものであり、2009年末までに50億ユーロが充当される。ドイツの経済規模は、アメリカ・日本に次ぐ世界第3位であり、ヨーロッパでは1位である。また、ドイツは輸出額でも傑出しており、主要市場はEU各国である。ドイツでは、70万相当の雇用者数がロシア向け輸出製品の製造に関係している。ドイツ対外貿易協会の予測によると、ロシアは、ドイツにとって、今後数年間のうちに、EU加盟国を除く輸入国中、中国を抜いてアメリカに次ぐ輸入国になる見通しである。

(ロシアの対中国貿易)
2008年、中露間の貿易高は500億ドルを突破した。しかし、今年は状況が多少異なっている。中国税関当局のデータによると、2009年1-3月における両国の貿易高は前年同期比42%減の73億ドルとなっている。在中国ロシア貿易代表ツィプラコフ氏によると、ロシアの対中輸出額は40.3%減の35億5000万ドルであり、輸入額は43.5%減の37億3000万ドルであった。中露間の貿易高が縮小した要因としては、ロシア人の購買力低下、ルーブルの切り下げ、国境検問所における"グリーンレーン" (善良企業に対する税関手続きの簡素化)の廃止や貨物重量制限(1人あたり)の導入といった不十分な国境インフラが挙げられる。
2008年におけるロシアの対中貿易は赤字であった。MDM-Bankの経済分析部部長であるKasheev氏は、「両国の貿易高縮小幅がほとんど同等であることを勘案すると、こうした傾向に変わりはないだろう。」と述べる。
(資源依存と市況の経済的影響)
ロシアの輸出が金額ベースでおよそ2分の1に落ち込んだのは、資源価格の下落によるものである。資源は対中国輸出の中心である(40%以上を占める)。また、MDM-BankのKasheev氏は、中国以外の他国に対する輸出も、同様の結果となっているため、対中貿易高が縮小したからといって、それは、悲観するようなことではないと指摘する。Optim Consultの副社長であるKolenov氏は、「中国もロシアも、金融危機下で、国内問題の解決にあたっている。輸出まで手が回らないというのが現状だ。我々のデータによると、中国では、ロシア企業からの受注が8分の1に激減している。しかし、これで底を打ったとは明言できない。」と述べる。同氏は、今後、中露間の貿易高は、引き続き、減少するものと考えている。ロシアでは、中小企業の多くが今秋にかけての経済情勢悪化を懸念しており、現在は投資できるような状況にないためである。しかし、Kolenov氏は、大変な状況のみをあげつらっているわけではない。同氏は、時間が経てば、中露間の貿易高は、縮小が急転直下だったのと同様、飛躍的な増加に転じるだろうと考えている。中露貿易経済協力センターのSanokov所長は、2009年第2四半期における両国の貿易高について、第1四半期よりも縮小幅は狭くなり、第3四半期には完全に回復基調に入るだろうと考えている。同氏は、「現在、ロシアは、戦略的パートナーである中国側と、相互に連携を図り、最小の損失で状況を安定化する方策を審議している。」と述べる。厳しい経済情勢、並びに、貿易・経済相手国としての中国の重要性が中国にとってのロシアの重要性より高いことを勘案すると、ロシアは、両国貿易の安定化に向けて、より一層の取組が必要となるだろう。

http://www.arujigate.co.jp/market/topics/archive/2009/04/

参考引用サイト ロシア進出支援とロシア株専門の証券会社、ARUJI GATE証券(アルジゲート証券)

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